特殊印刷
公開日:2025.2.3
箔押し加工とは?主な種類や魅力、業者を選ぶ際のポイントまで詳しく解説します!

箔押し加工は、印刷物に高級感を与える魅力的な加工技術の1つです。名刺やポストカード、包装紙などの加工に広く用いられており、金箔や銀箔、赤箔などの輝きがデザインを引き立てます。
本記事では、箔押し加工の概要や主な種類、魅力や業者を選ぶ際のポイントをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

箔押し加工とは?
箔押し加工は、熱と圧力を組み合わせて、金属製の箔を紙やそのほかの素材に転写する方法です。箔には金や銀、赤などのさまざまな種類があり、それぞれが独自の美しさと高級感を演出します。金箔や銀箔、赤箔を使用する場合、その輝きがデザイン全体を引き立て、見る人に強い印象を与えます。
また、箔押しはシンプルなデザインに用いるのが効果的で、ロゴや文字に使用すれば視認性を高めながら、洗練された印象を与えることが可能です。さらに、光沢を抑えたマットな箔を選べば、控えめながらも上品な仕上がりを実現できます。

箔押し加工の主な種類は3つ
次は、箔押し加工の主な種類について解説します。
顔料箔
メタリック箔
ホログラム箔
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.顔料箔
顔料と樹脂を主成分とする顔料箔は、控えめで落ち着いた印象を与えるマットな仕上がりが魅力です。通常の金属箔とは異なり、鮮やかな発色をそのまま再現できるため、用紙の色に左右されずに意図したデザインを表現できます。
この箔の特徴は、表面にクレヨンのような優しい質感があり、派手さよりもナチュラルさを大切にしたい場面に適している点です。光沢を抑えるため、親しみやすい印象や落ち着きのあるデザインが求められるプロジェクトにも適応します。
さらに、遮蔽力が高いため、複雑な背景の上でも箔色がはっきりと映えます。用途の幅が広く、柔らかな風合いを活かしたデザイン表現が可能です。
2.メタリック箔
メタリック箔は、豊富な種類と輝きでデザインに多様な表現をもたらします。たとえば、金箔は、伝統的な趣や重厚感を感じさせ、日本らしい風情を演出します。一方、銀箔はスタイリッシュで洗練された印象を与え、紙の色と組み合わさり多彩な雰囲気を作り出す点が特徴です。
さらに、赤箔も人気が高く、ダーク系の用紙と合わせると豪華な印象が際立つため、目立たせたいポイントに用いると効果的です。
3.ホログラム箔
ホログラム箔は、光の反射による色の変化が特徴的な装飾素材で、視覚的に強いインパクトを与えられます。光の角度によって異なる色彩が現れるため、ダイナミックなデザイン表現に適しており、華やかさや独自性を求める製品に使用される場合が多いです。
この箔は、一般的なデザイン用途に加え、セキュリティ面でも活用されています。偽造防止が求められる紙幣や公式文書、特別なプロモーション品などに採用され、複製の難しさが信頼性を高めています。
さらに、スターダストやハート型など、多彩な模様が展開されており、シンプルなデザインにアクセントを加えたり、目を引く装飾として使用されたりしているのが特徴です。
なお、ホログラム箔押しの主な活用例については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:ホログラム箔押しの主な活用例は3つ|その魅力や依頼する際の注意点を詳しく解説します!

箔押し加工の主な魅力は3つ
次は、箔押し加工の主な魅力について解説します。
高級感が演出できる
さまざまな素材に印刷できる
印刷物の厚さに制限がない
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.高級感が演出できる
箔押し加工を取り入れると、ブランドや商品にプレミアムな印象を付加して、受け手に強く印象づけられます。また、文字やロゴに凹凸を持たせると、立体感が生まれ、視覚的なアクセントとして効果を発揮します。
企業のパンフレットや高級商品のパッケージ、特別な招待状などに使用される場合が多く、ほかとの差別化を図りたい場合にも適した選択肢です。さらに、箔押し加工は通常の印刷と組み合わせれば、特定の要素を強調するデザインも可能です。
大切な部分にのみ箔を用いれば、洗練された仕上がりと高いデザイン性を両立できます。
2.さまざまな素材に印刷できる
箔押し加工は、紙だけでなく、ポリプロピレンやプラスチック、レザー、クロス生地など、幅広い素材に転写が可能です。このため、名刺やカードケース、クリアファイル、高級感を重視したギフトパッケージや革製品にも利用されています。
この加工では、素材に応じて接着剤を調整すれば、デザインを美しく仕上げられます。しかし、素材によっては箔の密着が難しい場合もあるため、適切な技術と素材選びが大切です。多彩な素材対応力を活かして、さまざまなシーンで活用できる加工方法として人気を集めています。
3.印刷物の厚さに制限がない
箔押し加工は、素材の厚みに制限がないため、通常の印刷機では対応できないような厚手の紙や特殊な素材にも加工が可能で、ユニークで個性的な仕上がりを実現できます。一方で、薄い紙の場合、加工時に凹み感が十分に出ない、あるいは裏面に影響が出ることもあるため、注意が必要です。
厚手の素材を活かした箔押し加工は、高級感やインパクトを求めるデザインに最適で、特別なカードやパッケージなどの制作に幅広く活用されています。素材選びや加工方法を工夫すれば、あらゆる用途に対応できる点が箔押し加工の魅力です。

箔押し加工の注意点は3つ
次は、箔押し加工の注意点について解説します。
納期が長い傾向にある
一般的な印刷よりコストが高い
細かい文字や図柄は潰れやすい
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.納期が長い傾向にある
箔押し加工は、通常の印刷よりも工程に時間と手間がかかる場合があります。デザインや加工の種類を決める際には、細かな調整が必要となり、依頼から納品までの期間が長くなる場合もあるため、計画的なスケジュール管理が欠かせません。
また、箔の種類や範囲によっては、事前の打ち合わせや試作が必要となります。急ぎの案件では、納期に影響が出る可能性があるため、余裕を持ったスケジュールで依頼しましょう。
2.一般的な印刷よりコストが高い
箔押し加工は、通常の印刷に比べて費用が高くなる場合が多いため、依頼前に十分な予算確認が必要です。材料費や加工費が増える理由として、特殊な箔や工程を使用する点が挙げられます。
このため、広告や販促用の印刷物に利用する際は、コストに対する効果を事前にしっかりと試算しておきましょう。また、加工範囲や箔の種類によっても価格が変動するため、具体的な見積もりを取っておくと、無駄なコストを抑えられます。
3.細かい文字や図柄は潰れやすい
箔押し加工では、細かい文字や繊細な図柄は潰れてしまう可能性があるため、デザイン段階から十分な配慮が必要です。シンプルで視認性の高いデザインは、箔押しの輝きをより引き立て、仕上がりを美しくします。
また、小さい文字や細い線を使用する場合は、加工後の見え方を事前に確認しておきましょう。業者に相談しながら、適切なサイズや配置でデザインを仕上げると、手戻りを防げます。

箔押し加工の業者を選ぶ際のポイント
箔押し印刷を採用する際には、仕上がりや工程を考慮した計画が不可欠です。コストだけを基準に発注先を選ぶと、期待通りの結果が得られず、やり直しや後悔につながりかねません。
このため、過去の実績やサンプルを確認して、信頼できる業者を選びましょう。また、箔押し印刷は通常の印刷よりも複雑な工程を伴うため、短納期では対応が困難な場合が多いです。
スケジュールには余裕を持ち、早めの打ち合わせを心がけておくと、希望通りの仕上がりを実現しやすくなります。イベントや記念品に使用する場合は、納期を逆算して計画を立てると成功につながりやすいです。

箔押し加工でよくある3つの質問
最後に、箔押し加工でよくある質問について紹介します。
質問1.箔押し加工の歴史とは?
質問2.箔押し加工でおすすめのアイデアは?
質問3.箔押し加工におすすめな印刷物は?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.箔押し加工の歴史とは?
日本における金や銀箔の起源は明確には解明されていませんが、その技術は古くから発展してきたと考えられています。漆器や蒔絵への金箔の使用は、「金貼り」と呼ばれる技術に由来しており、中世にはすでに本物の金箔を用いて、仏壇や仏具といった宗教的な対象物に箔押しが行われていました。
一方、西洋では教会の装飾や聖書の文字表現に金箔の技法が活用され、宗教芸術の一部として発展しました。その後、戦後の工業化に伴い、箔押し技術は機械化され、大量生産が可能になったため、装飾技術としてさらに普及したと言われています。
日本と西洋の歴史の中で箔押し技術が進化した背景には、それぞれの文化的な価値観が反映されています。
質問2.箔押し加工でおすすめのアイデアは?
箔押し加工でおすすめのアイデアは、以下のとおりです。
黒い紙に黒箔
この組み合わせは、控えめながらも高級感のある仕上がりが特徴。金や銀、赤箔押しが華やかさを演出するのに対して、黒同士の組み合わせは洗練されたシックな印象を与える
ラメ紙に金箔
パールのようなラメ紙を使用すれば、上品な輝きが加わり、ブライダルや特別なイベントのアイテムとして最適なデザインが実現できる
和紙と銀箔
落ち着いた高級感があり、マットな銀箔でシンプルな美しさを際立たせられる。また、金箔を使用する場合、シンプルで線の細いデザインがおすすめ
ロゴやイラストの一部だけを箔押しにする
カラーやモノクロのロゴ、イラストなど異素材の組み合わせによる立体感が生まれる
色の異なる2種類の箔を使う
金と銀、カラー箔との組み合わせにより、多彩な表現が可能になる。しかし、ポップな印象になるため、ビジネスには適していない
質問3.箔押し加工におすすめな印刷物は?
箔押し加工がおすすめの印刷物としては、以下が挙げられます。
名刺
濃い色の特殊紙に金箔や銀箔を使用すると、シンプルでありながら高級感のある仕上がりになり、ビジネスシーンで効果的にアピールできる。また、天金加工を取り入れると、名刺を重ねた際に側面からも箔の輝きが目を引き、印象を深められる
ポストカード
デザインや文字を引き立てる視覚的なインパクトにより、贈り物としてもいっそう魅力的になる。元のイラストや写真を生かして、部分的に箔押し加工するのがおすすめ
年賀状
箔押し加工を施せば、オリジナリティをアピールでき、差別化が可能。しかし、配達による剥がれが生じないような工夫が必要となる
表彰状
テンプレートをフルカラー印刷するだけでなく、箔押しを施すと受け取る側にも喜ばれやすい
フォトブックの冊子
結婚式や卒業式、子どもの成長など、さまざまな記念日や思い出をフォトブックにした際に、タイトルに箔押し加工するのがおすすめ
なお、名刺への箔押し加工でおすすめの印刷会社については、こちらの記事で解説しています。
関連記事:名刺への箔押し加工でおすすめの印刷会社3選|箔押しのメリット・デメリットも徹底解説!

まとめ
本記事では、箔押し加工の概要や主な種類、魅力、業者を選ぶ際のポイントをご紹介しました。
箔押し加工は、熱と圧力を組み合わせて、金属製の箔を紙やそのほかの素材に転写する方法です。箔には金や銀、赤、銅などのさまざまな種類があり、それぞれが独自の美しさと高級感を演出します。
主な種類には、シンプルで落ち着いた印象を与える顔料箔、金属的な輝きが特徴のメタリック箔、見る角度で色が変わるホログラム箔があります。この加工の魅力は、洗練された高級感が得られ、紙以外の素材にも対応でき、印刷物の厚さに制限がない点です。
しかし、一般的な印刷に比べて、納期やコストがかかり、細かいデザインは不向きなため、注意が必要です。また、業者選びにおいては、コストだけを基準に発注先を選ぶと、期待通りの結果が得られず、やり直しや後悔につながるかもしれません。
このため、過去の実績やサンプルを確認して、信頼できる業者を選びましょう。
なお、「フジイ印刷」では、活版印刷や箔押し、エンボス加工などの特殊印刷を提供しています。ビジネスに必要な名刺やミシン入り用紙、封筒などの商品を小ロットから製作していますので、お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
吉田光咲|営業部
大学でファッションデザインを専攻し、卒業後はグラフィックやWEBデザインなど、幅広い分野でデザインの仕事をしてきました。2024年にフジイ印刷に入社し、毎日新しいことを学んでいます。お客様の視点に立って、最適なデザインを提案できる営業を目指しています。
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