特殊印刷

公開日:2026.2.16

【保存版】小ロットでも諦めない。売れる日本酒ラベルの「高級感」は箔押しの使い方で決まる 

日本酒やワインのラベルで「高級感」を出すには?小ロットの限定酒だからこそこだわりたい、失敗しない箔押し加工のポイントを解説。デザインの注意点から、コストを抑えつつブランド価値を高めるコツまで、印刷会社が教えます。

はじめに:「ジャケ買い」されるお酒の共通点とは?

酒販店の棚や、通販サイトの画面に並ぶ無数の日本酒。その中で、ふとお客様の手が止まる商品があります。 知名度や価格だけではありません。そのボトルが醸し出す「佇まい」に、無意識のうちに惹きつけられているのです。

特に贈答用や限定酒の市場において、ラベルは商品の「顔」そのものです。中身のお酒がいかに素晴らしくても、ラベルの印象が薄ければ、手に取ってもらうチャンスを逃してしまいます。

「小ロットだから、特殊な加工はコストが合わない」 「箔押しを入れたいけれど、デザインの制約がわからない」

そうお悩みの方も多いのではないでしょうか。 私たちフジイ印刷は、長年箔押し印刷の現場で、数多くの「ブランドの顔」作りをお手伝いしてきました。本記事では、小ロットからでも実現可能な、効果的な箔押しラベルの作り方を、製造現場の視点から解説します。

1. 「小ロット×箔押し」が敬遠される理由と、その解決策

季節限定の生酒や、タンク一本分の特別純米酒。日本酒の魅力は多品種少量生産にありますが、パッケージ制作においてはそれがハードルになることがあります。

版代のコストと納期の壁

一般的に、箔押しには金型(版)が必要です。大量生産であれば1枚あたりのコストは下がりますが、数百本単位の小ロットでは単価が跳ね上がってしまいます。また、工程が増えることで納期もかかります。 しかし、だからといって家庭用プリンターやオンデマンド印刷のみで仕上げると、どうしても「手作り感」が出てしまい、数千円〜数万円クラスの高級酒としての説得力に欠けてしまいます。

私たちが提案する「現実的な高級感」

フジイ印刷では、社内一貫生産体制により、小ロットであってもスピーディかつ適正価格での箔押し加工を実現しています。 重要なのは「全てを豪華にすること」ではなく、「ポイントを絞って効果的に見せること」です。例えば、ロゴのワンポイントだけに箔を使う、あるいは銘柄名だけを力強く光らせる。それだけで、商品の格は数段上がります。

2. 失敗しない箔押しデザインの「鉄則」

「箔押しをしたのに、仕上がりがイメージと違う」 そんな失敗を防ぐためには、箔という素材の特性(得意・不得意)を理解しておく必要があります。「0.1mmの極細線」のような無理な表現を追うのではなく、箔本来の輝きを活かす設計こそが、プロの仕事です。

① 筆文字の「息づかい」まで再現する表現力

一般的に、箔押しは「細すぎる線が苦手」と言われます。確かに、髪の毛のような幾何学的な極細線は、箔が途切れてしまうことがあるため、あまりおすすめしていません。

しかし、日本酒ラベルの主役とも言える筆文字の「かすれ」や「勢い」は別格です。 「かすれて消え入りそうな線は、塗りつぶした方がいいですか?」と聞かれることがありますが、その必要はありません。 筆の擦れたニュアンスや、墨が飛び散るような躍動感。私たちは、紙の相性を見極め、プレスの強弱を繊細にコントロールすることで、その「書家の息づかい」をそのまま箔で表現します。 単なる金色の文字ではなく、まるで作品のような奥行きが、瓶の高級感を引き立ててくれるのです。

② 余白と輝きのコントラスト

「目立たせたい」とラベル全面に金箔を敷き詰めると、光が反射しすぎて逆に安っぽくなることがあります。 高級感の正体は「対比」です。 和紙やマットな質感の紙(光を吸い込む素材)と、グロスな箔の輝き(光を跳ね返す素材)。このコントラストが美しいのです。余白を恐れず、輝かせる場所を絞る。この「引き算」が、洗練された大人の酒を演出します。

3. 色と素材で「味」を想像させる

視覚情報は、味覚の期待値をコントロールします。箔の色選び一つで、お客様にお酒の味を想像してもらうができます。

  • 金箔(ゴールド): 華やかさ、伝統、慶事、大吟醸のような芳醇な香り。

  • 銀箔(シルバー): キレ、清涼感、スタイリッシュ、辛口や生酒のフレッシュさ。

  • 黒箔・色箔: モダン、革新、個性的な味わい。

また、和紙などの凹凸のある紙への箔押しも、私たちの得意分野です。 表面が平らではない紙への箔押しは、圧力の調整が難しく、技術を要します。しかし、成功すれば「紙の温かみ」と「金属の冷たさ」が同居する、非常に質感の高いラベルになります。これは、ツルツルのフィルムラベルには出せない、日本酒ならではの情緒です。

4. わたしたちフジイ印刷が、ずっと大切にしていること

私たちは、単に印刷したモノをお届けするだけの工場ではありません。 お客様の大切なブランドを一緒に育てていく、一番身近なパートナーでありたいと願っています。

私たちがいつも心がけているのは、「お客様、そしてそのお酒を手にする方の笑顔」です。 それは、ラベルの「検品」や「仕上げ」といった、一見地味な工程にこそ表れます。

たとえ数が少ない小ロットであっても、箔がきれいに定着しているか、位置がズレていないか。製造スタッフが、一枚一枚確認しています。次にお客様が作業する時のことまで想像しながら、心を込めて送り出しています。

まとめ:そのラベルが、ずっと愛される「宝物」になるように

新しいお酒の誕生やラベルのリニューアル。それは蔵元様にとって、積み重ねた想いが形になり、新しい風が吹き抜けるような特別な節目ではないでしょうか。 「小ロットだから」「予算が限られているから」…そういった理由で理想のデザインを諦めてしまう前に、そのお悩み、ぜひ私たちに聞かせてください。 無理な加工を追い求めるのではなく、箔押しのプロとして、「美しく仕上がり、売り場で輝く」一番いい方法を一緒に考えさせていただきます。


この記事の監修者

吉田光咲|営業部

大学でファッションデザインを専攻し、卒業後はグラフィックやWEBデザインなど、幅広い分野でデザインの仕事をしてきました。2024年にフジイ印刷に入社し、毎日新しいことを学んでいます。お客様の視点に立って、最適なデザインを提案できる営業を目指しています。

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